おはようございます
本日は10年以上前ですがクルマの試乗記を紹介したいと思います
私は13年ほど前に愛車のトヨタ アルテッツァの乗り換えを検討していました
購入してから10年以上経っていましたし、走行距離も10万キロを超えていました
まだまだ乗れる車ではあったのですが、ゴツゴツした乗り心地には大きな不満を感じていたのでもう少し乗り心地が良いスポーティーな車を探していました。
国産車だけでなく外国車も候補にあげました。
週末になると自動車ディーラーに行って試乗ばかりしていましたね
国産車は家の近くにディーラーが点在しているので良かったのですが、外国車の場合、ディーラーが近くには無いので遠くまで足を運ばなければいけないので半日から1日費やすことも多かったです。
それでも車好きな私にとってディーラーで試乗することは大きな楽しみでした。
数多くのディーラーでクルマを試乗しましたが、結局、クルマを買い換えるには至りませんでした。
私に東京への転勤辞令が降りたからです。
東京に転勤してからは暫くはアルテッツァを保有していましたが、公共交通が充実しているので車には殆ど乗らなくなりましたし、月々の駐車場代もバカにならないので売却することに決めました。
売却額はガリバーでの査定でおよそ7万円。
10年落ちの走行距離10万キロを超えた人気のない車でしたから仕方がない査定額と言えるでしょう。
デビュー当時こそ、和製BMWと持ち上げられて結構騒がれた車ですが、時間が経つと乗り心地や走行性能などがBMWに遥かに及ばないことがバレてしまって、すっかり人気がなくなってしまったのです。
やはり顧客はバカではありません。
本家BMWよりだいぶ安いとはいえ、中途半端な性能の総額300万円の商品に顧客が手を出すはずがありません。
前置きが長くなりましたが、素人の車好きである私の試乗きを紹介します!
結論から先に言うと、BMW3シリーズやトヨタマークXが気に入りました。
BMW3シリーズ
私は直列4気筒エンジンのクルマ(車両本体価格450万円)に試乗。
BMWといえば直列6気筒エンジン(シルキーシックス)が有名ですし、車好きの私としても6気筒エンジングレードに興味があったのですが車両本体価格が600万円近くになるのでとても購入できません。
市街地や高速道路を試乗させてもらいましたが、最高の一言でした。
乗り心地や操縦性、エンジンパワーには何の不満もありません。
ランフラットタイヤが標準なので乗り心地が硬いのではないか?と警戒していたのですが杞憂でした。
市街地での乗り心地は滑らかですし、高速道路では吸い付くように矢のように直進します。
2Lの4気筒エンジンのグレードなのでエンジンには全く期待していませんでしたが想像を裏切るほどにエンジンも素晴らしいのです。
低回転からトルクがあるので市街地ではなんのストレスもなく走れますし、高速道路での加速や静粛性も素晴らしいのです。
何よりも4気筒エンジンを感じさせないエンジン回転フィールが素晴らしい
とにかく4気筒エンジンなのに回転がスムーズなんですよ
BMWのエンジン技術には本当に感心します
アルテッツァの2Lの四気筒エンジンですがBMWの四気筒エンジンは全く別物と言っていいですね。
エンジンのスムーズさ、静粛性、トルクの出方などがアルテッツァとは比較にならないほど上等なんです。
この試乗でBMWが欲しくなりましたし、BMWの車作りのこだわりも感じることができました。
このクルマの出来で450万円ならば決して高くはないです。
メルセデスベンツCクラス
BMWと同じくこちらも2L四気筒エンジンのグレードを試乗。
車両本体価格も450万円くらいでBMWと殆ど同じ価格帯です。
残念だったのは市街地しか試乗走行できなかったことです。
ドライブフィールは一言で言うと退屈でした。
乗り心地も悪くないし、エンジンパワーも十分なのですが、車を運転する喜びが感じられない車なんですね。
Cクラスのエンジンフィールやステアリングフィール(操縦性)はとにかく平凡なんですよ。
BMWはエンジンフィールもステアリングフィールもとにかく官能的なんですね。
これは両車を操縦して初めて分かったことです。
やはり、自動車購入時には試乗が絶対に大事です。
メルセデスCクラスは率直に言って450万円払って購入したい車には思えずこの試乗で時期愛車候補からは外しました。
アウディA3
1.8Lの四気筒ターボモデルを試乗。車両本体価格は300万円ほど。
中身はフォルクスワーゲンゴルフと殆ど同じなのですが、アウディブランドと言うことでゴルフよりも少し高めの値付けです。内装はメルセデスやBMWに負けない高級感があります。
アウディA3はフォルクスワーゲンゴルフとトランスミッションが同じで7速ギアのティプトロニックというスムーズなATトランスミッションが売りでした。
試乗では確かにティプトロニックのスムーズさを感じることができました。
このトランスミッションはスムーズでよくできていると思いましたよ。
ただ、エンジンはパワーは十分であるもののフィールは凡庸で退屈。サスペンションもやや硬めでBMWやメルセデスのようなしっとり落ち着いた感じはないんですよね。
また、操縦性はFF特有のフロントの重さを感じさせます。
この点、FRのアルテッツァ、BMW、メルセデスはFFのアウディよりも遥かに優れています。
操縦性に変な癖がないことはFRの美点であることはFFのアウディに試乗して初めてわかりました。
また、高速道路でも試乗したのですが、高速道路での挙動はお世辞にも褒められません。
静粛性も今ひとつだし、足回りが硬く荒れた路面では乗り心地が荒いし直進安定性は想像より遥かに低い。
BMWの高速道路でのしっとりした乗り心地と矢のような直線安定性とは比べるべくもありません。
高速道路での挙動は直進安定性の低さ、乗り心地の荒さがアルティツアにそっくりなんですよ。
これでは大金払ってアルテッツァから乗り換える理由が全くありません。
この試乗でアウディA3も候補から外しました。
フォルクスワーゲンゴルフ
アウディと同じく、1.8L4気筒のターボモデルを試乗。
トランスミッションは7速ティプトロニックを使用しているのでアウディA3と同じ。
車両本体価格はアウディA3より少し安くて280万円ほど。
内装はアウディほど高級感はありませんが、安っぽさはないですし外観も綺麗です。
アウディほど背が低くないので室内の居住空間は十分です。
3、4人の家族のファミリーカーとして十分なスペースを持っています。
試乗は高速道路はダメでしたが一般道をそれなりに時間をかけて試乗。
アウディよりは乗り心地が柔らかく、ゴルフの方が遥かに乗り心地は好印象。
7速ティプトロニックトランスミッションの出来はスムーズで素晴らしいですね。
ただ、エンジンはパワーや静粛性は十分ですが退屈なフィーリングでいかにも実用車という感じ。
操縦性はやはりアウディA3と同じくFFの癖を消しきれていない印象です。
コーナリングではどうしてもフロントの重さを感じますし、運転している間、いつもフロントの重さを感じてしまうのです。
FFの技術は日進月歩で進歩しているとはいえ、ドライブフィールの自然さではFRには全くかないません。
ゴルフもアルテッツァから乗り換えるほどではないな、というのが試乗した後の率直な感想ですね。
プジョー207、シトロエンC3
日本人にとって、外国車といえばドイツ車でしょうが、私はフランス車にも興味があったのでプジョーと、シトロエンにも試乗しました。
どちらのディーラーも親切で高速道路を含めた試乗をOKしてくれました。
両車とも市街地では乗り心地もよく、エンジンパワーも十分でファミリーカーとして使うのなら全く問題ないと思いました。
FF特有のフロントの重さもそれほど感じませんでした。
市街地での乗り心地や操縦性はゴルフやアウディよりも優れていると感じました。
また、アウディやゴルフのように優れたハイテクトランスミッションではないですが(普通の4速AT)、変な癖はなく問題なかったですね。
高速道路では、シトロエンとプジョーは大きな差がありました。
直進安定性や乗り心地は圧倒的にプジョーが優れていました。
シトロエンは乗り心地は柔らかいのですが、路面が悪いところではフロントの重さが災いするのか、フロントを軸にして車体が大きく揺れるのです。これは頂けませんね。短時間の試乗でしたが高速道路では少し気持ち悪くなってしまったほどです。
その点、プジョーはしっかりした足回りで高速道路でも乗り心地と直進安定性のバランスが良かったですね。
プジョーはゴルフやアウディのようなハイテクの塊ではないのですが、運転して退屈さは感じないんですよ。
車の運転が好きな人ならばゴルフやアウディよりもプジョーのドライブフィールを好むのではないかと思いますね。
ただ、プジョーは高速道路ではややエンジン音がうるさいのが難点。
これは4速ATですからしょうがないのですがエンジン回転数が上がってしまうんですよ。
できれば5速ATを導入して欲しいですね。
トヨタ レクサス
BMWやメルセデスを意識して作られたトヨタの高級ブランドですね
私は2.5LのV6モデルを試乗しました。車両本体価格は450万円。BMWやメルセデスは6気筒グレードは600万円弱の値付けなのでBMWやメルセデスよりは割安感があります。
6気筒エンジンということでエンジンに期待して試乗をしました。
残念ながら試乗は市街地のみで高速道路はダメでした。
高級ブランドを謳うのならば、高速道路での試乗を認めて欲しいものです。
ライバルのBMWは認めてくれたのですからレクサス店にも試乗には力を入れて欲しいです。
試乗した感想は一言で言って退屈な車であるということ。全く欲しいとは思いませんでした。
期待していた6気筒エンジンはそれほどスムーズではなく回転フィールも凡庸で退屈。
BMWの四気筒エンジンの方が遥かに官能的なのですよ。
乗り心地は悪くはないですし静粛性も高いのですが、ステアリングリフィールやエンジンの回転フィールが平凡なので乗り味がとにかく退屈なのです。
アルテッツァよりは乗り心地もよく快適なのですが、450万円払って購入したいのか?と自分に問うてみると微妙ですね・・・
このクルマも時期愛車候補から消えました。
日産 スカイライン
2.5L V6グレードを試乗させてもらいました。
車両本体価格は330万円ほど。
スカイラインといえば走りの日産の代名詞の車です。
試乗は期待していましたが全く期待外れの車でした。
以前実家で乗っていたローレルの方が遥かに良い車でしたね。
V6エンジンの回転フィールは凡庸でローレルの直列六気筒エンジンのような官能的なフィーリングがゼロなんですよ。
高速道路も含めて試乗しましたが、直進安定性もそれほど優れているとは思いませんでした。BMWのように矢のように直進して安定走行する感覚は全くないですね。
乗り心地は可もなく不可もなしという感じ。荒れた路面ではそれなりにゴツゴツしますし、BMWのようなしっとりした上品な乗り心地ではありません。ただ、アルテッツァよりは直進安定性も乗り心地も優れていますね。
それでも330万円払ってアルテッツァから乗り換える気持ちにはなりませんでした。
トヨタ マークX
この車は正直あまり期待していませんでした。
ただ、ディーラーが家のすぐ近くにあるので何かと便利なんですよね。
車というのは精密機械ですからいつ壊れるか、不具合を起こすのかわかりません。
ディーラーが近くにあるというのは結構重要な要素だと思うんですよ。
また、転勤などで引っ越しを余儀なくされてもトヨタですから全国至る所にディーラーはあります。
これが外国車にはない国産車のメリットですよね。
高速道路を含めた試乗をお願いしたらあっさりとOKしてくれました。
レクサス店でも高速道路での試乗は難色を示されたのにトヨタ店の対応はしっかりしていました。
試乗車はレクサスやスカイラインと同じく、2.5L V6グレード。
車両本体価格は300万円ほどでスカイラインよりもやや安いかなと言った印象。
あまり期待せずに試乗開始しましたが、V6エンジンの静粛性、フィーリングの良さにまずはびっくり。ローレルの直列六気筒には負けますがそれを彷彿とさせるスムーズさがあるんですよ。
エンジンフィールや静粛性はBMW四気筒と同じくらい上質だと感じましたねぇ。
これは嬉しい誤算でした。
乗り心地は率直に言って凄くいい。BMWほど上質ではありませんが、荒れた路面でも柔らかい乗り心地を提供してくれました。スカイラインよりは明らかに優れています。
BMWほどではありませんが、高速道路の乗り心地、直進安定性も満足できるものでした。
さすがはFRですからFF車のような変な癖はありません。
マークXはデビューから非常に時間の経っている車ですし、バブル期には飛ぶように売れた車です。
徹底的に悪いところを潰して熟成されているなという印象を受けました。
こういう上質な車を300万円で販売するトヨタは恐るべしですね。
正直、この車はアルテッツァからの乗り換えの候補に上がると感じましたねぇ。
BMWほどめちゃくちゃ欲しい!という感じではないのですが、300万円でこれだけ上質な車はそうそうないので食指が動いたというのが本音です。
まとめ
乗り心地に不満を感じていたアルテッツァからの乗り換えを考えての新車試乗を紹介しました。
最も良い車だなと感じたのはBMW3シリーズ。乗り心地、操縦性、高速走行安定性含めてダントツで素晴らしい。450万円という価格は高額ですが、車の出来を考えると高くはないと思います。価格に見合った品質を備えていると思います。
次に良い車と思ったのは意外にもトヨタのマークX。BMW3シリーズには及びませんが、乗り心地、操縦性、高速安定性が高次元でバランスされている車だと思います。乗り心地やエンジンフィールに安っぽさがあるアルテッツァよりは車としての出来が遥かにいいですね。300万円でこれだけ上質な車を作れるトヨタは大したものです。マークXといえば平凡なファミリーカーという印象で車好きには見向きもされないのかもしれません。ただ、エンジンフィールや操縦性は車好きを満足させるものを持っていると思います。300万円の価格で車を探している人にはぜひ試乗をお勧めします。
FRのトヨタレクサスやメルセデスベンツCクラスは上質な車ですが私の感性では退屈な車でした。少なくとも試乗した後に450万円払って購入したい気持ちが湧き上がってこなかった。
FFのフォルクスワーゲンゴルフ、アウディC3は価格なりの上質感は備えていますが、操縦性、乗り心地にFFの癖が感じられますしFRに比べると車としてのバランスは悪いなと感じます。
フランス勢のFF車、プジョーはフォルクスワーゲンやアウディのような上質さは感じませんでしたが、車としての出来は優れていると思いました。操縦性や乗り心地にFF車のクセを感じませんでしたし、ドライブフィールに退屈さを感じないのです。車好きで300万円以下でちょっと面白い外国車に乗ってみたい人にはプジョーをお勧めしたいですね。
同じくフランスのFF車シトローエンは車としての出来が今ひとつです。高速道路での安定感に欠けるし操縦性にもFF車の癖が感じられます。その割には車両価格が高めなので率直に言ってあまりお勧めは出来ません。
とにかく、気になる車があったら新車でも中古車でも試乗することをお勧めします。
クルマというのはとにかく見て、触って、運転してみないと何も分かりませんから。
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