【理系学部の大学生活の明と暗】3年生までは天国だが4年生、大学院になると研究室という組織に縛られきつい

大学生活

受験シーズン真っ最中ですね

受験生の方々は試験のプレッシャーと戦う大変な時期だと思いますが進学を志す人は誰でも通る道です

やることは自分なりに悔いの無いように勉強するしかありません

希望の大学に合格すれば嬉しいことですし、不合格になったらそれはそれで仕方のないこと

結果は受け入れるしか無いのです

私自身は現役の時、自分の行きたい大学は国公立、私大含めて4校受けて全て不合格でした

自分の実力には見合わない大学でしたから当たり前の結果でした

一年浪人して翌年は自分の実力に見合った大学と背伸びした大学を受験し、想定通り、実力に見合った大学には合格し、背伸びして受験した有名大学は全て不合格でした

合格した2校のうち、偏差値の高い方の大学に進学しました

大学に進学した後、大学3年生までは自由で天国のような生活でした。

しかし、大学4年生、大学院生になると理系の学生は研究室に原則所属しなければならない。

これが社会性、コミュニケーション能力の欠如した私にはかなりしんどかった

理系の大学生活の明暗を私の経験から掘り下げてみたい

大学3年生までの生活は自由で天国

大学3年生までの3年間は多くの人にとって人生で一番良い時期だと思います

少なくとも私にとってはそうでした

講義や実験に出席し、実験レポートを書いたり、試験前に試験勉強すれば、あとは全て自由です

講義に出席していれば自然に気の合う仲間ができますし、気の合わない奴とは付き合う必要もない

私は理系でしたから文系の学生に比べれば講義や実験が多くて拘束時間も長かったと思いますが、それでも15時以降は毎日暇でした

私は東京都内の中堅私大だったので、講義が終わった後は東京都内を一人で散策することが何よりの楽しみだったのです

時には気の合う同じクラスの同級生と都内で遊ぶのも楽しみでしたねぇ

勉強も嫌いではなかったので大学の講義に出席することも試験勉強することも全く苦ではありませんでした

夏休みや春休みはアルバイトをして遊ぶためのカネを貯めたものです

多くの大学生は時給の良い家庭教師を選んでましたが、私は工場のアルバイトばかりやってました

家庭教師よりも工場のアルバイトの方が社会勉強になると当時は思っていたからです

 

このように自分の時間をやりたいことだけに費やせるのが大学1年生から3年生までの3年間なのです

文系の学生の場合は、学部によっては講義が少ないでしょうから本当に自由な時間を謳歌できると思います

この若い時(20代前半)の自由な時間というのは人生で極めて大事です

人間は忙しくしていると、自分の本当にやりたい事や自分にとって大事な事が見えてこないものです

大学に合格した人たちには、大学では勉強ばかりせずに、様々なことを経験して欲しい

アルバイト、旅行、遊び、読書、恋愛なんでも良いです

様々な経験の中で自分の将来を模索してほしい

大学4年生以降の研究室選びはかなり重要

自由で天国のような大学3年間も4年生になった途端に一変しました

理系の学生は3年生の終わりにこれから配属する研究室を選ばないといけません

この研究室選びはかなり重要です

何故なら就職活動に大きく影響するからです

就職活動に強い研究室(有名企業に入社する学生を多く輩出する)は人気が高くかなり成績優秀でないと入ることはできません

私が理学部応用化学科の学生だった30年前は有機合成化学、界面化学の研究室が人気でした

私は決して成績は悪い方ではなかったのでこれらの人気研究室を狙うこともできたと思いますが、有機合成化学の研究室は研究室の生活が非常にハード(朝早くて夜遅い)だと聞いていたのと、有機化学にそれほど興味もなかったのでパスしました。

また、界面化学にもそれほど興味はなかったので、当時一番興味のあった高分子化学の研究室に入りました

高分子化学の研究室は当時は全く人気がなく、成績に関係なく誰でも入ることができました

有機合成化学や界面化学の研究室は不況に強い企業(製薬会社、化粧品会社、オーラルケア、ビューティケアなどの会社)への就職が強かったので、その意味でも人気が高かったですね

社会性のない私には研究室はシンドイ組織だった

高分子化学の研究室に入ってからの私の大学生活は一変しました

私を含めて8名(男子4名、女子4名)がこの高分子の研究室に入りました

気が合いそうな人が誰も居なかったので正直がっかりしました

その嫌な予感はピタリと命中し私はこの研究室で浮いた存在になりました

研究室での3年間(私は大学院修士課程に進学)の生活はかなり苦痛でした

気が合う同級生は誰も居ないし、先輩(大学院生)や教授にも色々と教えてもらったり気を使わないといけないのでストレスが溜まりました

研究室での生活はこんな感じ

10時〜13時 実験

13時〜14時 昼食(学生食堂か外食)

14時〜19時 実験、実験データまとめ、実験計画作成

これを毎日、延々と繰り返します

実験計画は指導者である先輩(大学院生)と毎日相談しながら決めていきます

つまり大学院生は会社で言えば直属の上司のようなものです

私はこの先輩とソリが合わず1年間ずっと苦労させられました

実験においては分析機器や化学実験方法など覚えなければいけないことが沢山あって、不器用な上に人一倍物覚えの悪い私はなかなか分析機器の使い方なども覚えることができませんでした

半年程度で同級生の中でも完全に落ちこぼれになりました

実験は失敗を繰り返してばかりだし、機器の使い方もなかなか覚えられないので実験データもなかなか溜まりません

こんな私を見て同級生たちも私を馬鹿にするようになりました

私を指導していた先輩も私の出来の悪さに嫌気がさしていたようで、日に日に指導する先輩大学院生との溝が深まっていきました

先輩大学院生と起こしたトラブル

忙しく研究室生活を過ごしていると卒業論文発表会が近づいてきました

先に書いたように私が無能だったので他の同級生よりも研究(実験)が非常に遅れていました

私を指導する先輩大学院生も呆れていました

研究が遅れていたとはいえ、なんとか形にして卒論発表会の資料を揃えなければなりません

卒論発表の日が近づくにつれて、その先輩大学院生との打ち合わせも増えてきました

卒論発表会が数日後に迫ったある日、私はその先輩大学院生に断りを入れずに早く帰った日がありました

翌日、研究室に入った時点でその先輩大学院生に呼び出されて散々説教されました

”卒論発表の準備もろくに出来ていないのに俺に連絡を入れずに早く帰るとは何事だ!”というわけです

まあ、私にも非はありますが、当時の私は学生です。お金を払って大学で学んでいる身です。

私はこの大学院生の部下でもなんでもないのだから、ここまで叱責される筋合いはないと思いました

私もこの先輩の態度に頭に来ていたので、このトラブルを教授に報告しようと教授宅に電話しようと思いましたが、まあ、なんとなくその後の研究室での居心地が更に悪くなりそうだったので何とか踏みとどまりました。

まあ、トラブルはありましたが、なんとか数少ない実験データをまとめ上げて卒論発表会用の資料は完成しました

他の同級生の発表資料に比べれば大幅に見劣りしていたので非常に恥ずかしかったことを覚えています

先輩大学院生とのトラブルは決して珍しくない

私が経験した先輩大学院生とのトラブルは決して珍しい事ではありません

私はこの研究室に3年間在籍しましたが、何度か学部生と大学院生とのトラブルを見てきました。

私の見立てでは大学院生側にトラブルの原因がることが殆どです

私を指導した大学院生も正直嫌な奴でしたし、学部生とトラブルを起こした大学院生は例外なくみんな変わり者でした

他の研究室でも先輩大学院生や教授とソリが合わなくて研究室を辞めた人が私が知っている限りでも数名いましたね

大学院進学後も無能で全く評価されず

大学院修士課程に進学すると指導する大学院生からは解放され自分の裁量で研究活動を進めることが出来るようになりました

ただ、大学院に進学すると今度は教授からの視線が厳しくなりました

研究室には私の同級生の大学院生が二人(男性)いました

彼らは私と違い有能で研究がどんどん進んでいきます

私は彼らから大きく遅れを取っていたので教授から目を付けられて教授によく叱責されたものです

まあ、それも無理がありませんでした

私の同級生の研究内容は非常に優秀で教授が彼らの実験データを使って研究論文として発表していました

私は無能だったので私の実験データが教授の研究論文に使われることは一度もありませんでした

これは非常に珍しい事だったようです

無能な私でしたが3年間も同じ研究室に在籍していたので流石に実験機器などの使い方は一通り覚えることが出来てそれなりにデータは溜まっていき、なんとか修士論文の形にすることが出来ました

もちろんその内容は優秀な同級生たちの論文のレベルには到底及びませんでしたけどね

まとめ

大学生活における明(大学1年から3年)と暗(大学4年と大学院修士2年)を書きました

大学三年生までの3年間は自由で天国でしたが、大学四年生と修士課程の2年間は研究室という組織に縛られて時間的な自由は無くなりました。

社会性もゼロでコミュ障の私には大学の研究室は非常に居心地が悪かったです。

私は理系だったので文系の事情はよくは分かりませんが、文系も4年生になったらゼミに所属するはずです

社会性がない人やコミュニケーション能力の無い人にとってはゼミも決して居心地が良く無いはずです

研究室やゼミは自分の学問的な興味や就職を考えて選ぶ人が殆どだと思います

それは勿論大事なことなのですが、研究室やゼミのカラー(雰囲気)も十分調べるべきですね

私は自分の学問的な興味だけで研究室を選んだので結果的に大失敗しました

自分のキャラと研究室やゼミの雰囲気が合うかどうかも非常に重要です

それによって大学生活の最後の1年が薔薇色にもなるし暗い大学生活にもなりかねません

研究室やゼミって学生にとっては非常に怖い存在ですよ

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