【持ち家 vs 賃貸の比較論争についての私の意見】個々人の事情により正解は異なるので一般論は意味がない

不動産

持ち家vs賃貸はこれまで様々な角度から議論されてきたテーマです

様々な専門家が様々な意見を主張しているし、ブログやYouTubeでは素人の人がそれぞれの持論を展開している

多くの人は混乱しているに違いない

持ち家が得か、賃貸が得か?という命題に対する私の意見は” 正解はない ”と思っています

個々人の事情(家族構成、資金力、就業環境、性格など)によって正解は変わるので一般論としては議論のしようがないのだ

個々人の状況を踏まえて当事者が最適解を見つけるしかないと思っている

私がこの意見に到達した理由を以下に深掘りしていく

私は圧倒的に賃貸派です

私自身は圧倒的に賃貸派ですね

その理由を以下に書いていきます

私は独身中高年の派遣社員

平均年収以下の稼ぎしかないし資産価値のある不動産を購入するような資金は当然ない

だから賃貸以外に選択しようがないのだ

ただ、私が正社員で人並み以上の年収がある立場にあったとしても不動産を購入しようとは思わない

その理由は大きく分けて4つあります

1 日本は災害リスクが高い

2 隣人リスクを回避できない

3 値下がりリスクが高い

4 流動性が低く管理が面倒くさい

一つ一つ掘り下げていく

災害リスクが高い

東日本大震災、阪神大震災、熊本地震、北海道地震など日本では巨大地震が多いし、今後も首都直下地震や南海トラフ地震が発生すると言われている

最近は大雨による水害も増えてきた

東京の武蔵小杉のタワーマンションが水没して一時的に住めなくなったのは記憶に新しい

このような災害列島で不動産を保有する気には到底なれない

隣人リスクを回避できない

マンションにしろ戸建てにしろ隣人ガチャに当たると不動産は最悪です

賃貸と違って簡単には引っ越せないので、隣人と仲が悪くなると状況が深刻になります

私自身、過去に隣人の騒音に悩まされた経験があるので、容易に引っ越しができない不動産に住みたいとは思いません

値下がりリスクが高い

不動産購入というのは株式購入などと同じく立派な投資行為です

当然大きなリスク(大きな値下がり or   値上がり)が伴います

日本の場合、少子高齢化により多くの住宅地の不動産価格は低下し続けています

大都市近辺、例えば東京23区内などの駅近のマンションは値上がりしていますが、値上がりするような資産価値の高い不動産購入は多額の資金が必要です

普通のサラリーマンではこのような不動産を購入するにはかなり無理のある住宅ローンを組まないといけないでしょう

人生の大半を住宅ローンの奴隷になって過ごさなければならないのです

そんな生活はまっぴらごめんです

多額の住宅ローンを組むお金があるのならば、世界株式やビットコインなどを積み立て投資した方が遥かにマシです

流動性が低く管理が面倒くさい

永住できる保証があれば不動産購入も悪くはないと思っていますけど、多くの人はそうではないでしょう

サラリーマンには転勤、転職がつきものだし、フリーランス、自営業者だっていつまでも同じ場所に住み続けられる保証は何もない

結婚して子供が生まれたり、親との同居が必要になった場合など、ライフスタイルが変わった場合、転居や改築が必要になるでしょう

転居の場合は売却するか賃貸に出すのかを考えないといけない

売却はそう簡単には出来ないし、賃貸に出す場合は様々な管理が必要になって大変です

借りてが直ぐに見つかるとは限らないし、そうなると空室リスクが付き纏います

株式やビットコインはすぐに売却できますが不動産はよほどの優良物件でもない限り売却は非常に苦労するはずです

 

以上のように、私の場合は不動産購入のメリットがほとんどないと感じているので賃貸住宅に住み続けています

格安住宅購入については原則否定的です

上記のような賃貸派の意見を展開すると、一部の持ち家派の人はこう反論してきます

”賃貸住宅って高い家賃を払ってお金を捨てているようなもの。収入が少ない人は数百万円の格安不動産を購入した方が高い家賃を払わなくて済むから経済的自由を得られる。”

この意見には一理ありますが私には当てはまりません。

その理由を以下に記していきます。

格安住宅購入はリスクが高い

日本は少子高齢化が進み、地方都市の人口流出している住宅地の価格は驚くほど安くなっています

地方だけでなく大都市近郊の住宅地でも交通の便が悪い立地の住宅は非常に安価になってきていますね

ただ、格安住宅は気軽に購入するものではありません

モノの値段は需要と供給の関係で決まります

需要がないから格安なのです

多くの人にとっては価値がない住宅だから格安で販売されているのです

この大前提をまずはしっかり認識しないといけません

価格が安い理由は色々あります

1 立地が悪すぎる(駅から歩いて数十分、バス便がない)

2 物件が古すぎる(高額のリフォームをしないと住めないなど)

3 周辺環境が悪すぎる(工場地帯、大河川の側、崖の側など・・)

価格が安い理由をしっかり調べないで気軽に格安物件を購入すると、購入後に思わぬ出費が嵩むクソ物件を掴まされてしまいます

 

私の場合は派遣社員で働いているので交通の便が悪い物件に住むことは絶対にできません

通勤できないからです

私に限らず、バスも使えず駅から毎日数十分歩いて通勤しようとは誰も思わないでしょう

交通の便が極端に悪い格安物件に住んで、そのせいで仕事が見つけられなかったら生活は困窮してしまいます

まさしく本末転倒です

自宅で仕事が完結するフリーランスの人や100%リモートワークが可能なITエンジニア等なら交通の便が悪い格安物件に住む事を検討しても良いとは思いますけどね・・・・

その場合でも、日々の買い物や、持病がある人は医療機関への通院など、様々な生活の不便さを我慢しなりません

情報収集出来る人には格安物件購入もありかな?

とはいえ、きちんと情報収集できる人で不動産の知識がある人ならば、格安不動産購入は面白いとは思います

元々の価格が数十万円〜数百万円なので、新築マンションのように数千万円の価格下落などが起こりようがないからです

価格暴落のリスクがないんですよ

実際、格安物件に目をつけて購入して賃貸物件として運営してしっかり利益を上げている不動産投資家もいますからね

ただ、格安物件の殆どはババ抜きのババの如くクソ物件なので、クソ物件を掴まされないための膨大な情報収集、物件調査、不動産の知識が必要です

ただ、それだけの労力を掛けれる人がどれだけいるんですか?という話なんですよ

現代人は色々と忙しいです

仕事もして家族サービスもして友達ともお付き合いをして・・・となると多くの人に格安物件を取得するための勉強なんて無理なんですよ

それが私が格安物件購入に否定的な理由です

新築住宅購入は大損する可能性がある

格安住宅購入には大きなリスクがあることを書きましたが、勿論、新築物件もリスクが高いです

割高な物件が多い

新築は価値があるから高いと思われている人も多いでしょう

私もそうでした

確かに価値のある新築物件もあるとは思いますが、不動産の素人が新築優良物件を見つけるのは難しいです

新築が高いのは、多大な広告費が載っているからで物件そのものに価値があるからではないです

立地が悪い割高な新築物件は腐るほどあります

 

多くの不動産投資家は新築物件には見向きもせずに優良な中古物件を購入してリフォームして賃貸物件にして儲けています

彼らは新築物件には価格相応の価値がないことを知っているからです

 

新築は短期間で大きく値下がりする物件が多いので、購入して直ぐに転勤になったりして売却せざるを得なくなったら本当に悲劇です

一千万以上損する可能性が高いです

以下の本には新築物件を購入するリスクが赤裸々に書いてあります。著者も新築物件で大損しているので説得力がありますね

 

 

不動産購入しても良いと思う属性の人(あくまで私見です)

一生住める見込みがある人

転勤が無い仕事をしている人(自営業者や地方公務員や地元採用の会社員など)や安定した収入が見込める仕事をしている人は思い切って購入するのもありだと思います

私の知り合いでも転勤が無い地元採用の会社員は自宅を購入している人が多かったですね

逆に転勤がある本社採用の人は高年収でも賃貸の人が多かったです

お金持ち

資金がある人は優良物件を購入することができるので、購入した物件を賃貸に出せば安定した家賃収入が期待できます

優良物件は住みたい人が多いわけですから空室リスクも最小限にすることができます

実際、資産家は優良不動産を賃貸に出して利益を上げている人が少なく無いのです

あと、優良物件は値下がりもしにくいので転勤や離婚などのイベントで売却する際に損するリスクもほとんどありません

私も数億円の現金が手元にあれば不動産投資していたかも・・・

不動産の知識が豊富な低所得者

私のような派遣社員で低所得だと毎月の家賃は確かに痛いです

それでも不動産購入はあらゆる意味でリスクが高すぎるので仕方なく生活コストと割り切って賃貸に住んでいるんですよね

ただ、前述したように、不動産に興味があって本気で不動産の勉強をする覚悟のある低所得層の人は、格安不動産購入するのもありですね

徹底的に勉強して物件の情報収集に努めれば、格安の優良物件に出会える可能性はあります

そういう物件を見つけることができれば毎月の高い家賃の心配をしなくて良くなるので大変ラッキーです

大家族の人

子供が3人以上いる家庭の人や、事情あって両親と同居せざるを得ない人などは、賃貸は厳しいですね

大家族向けの賃貸物件って少ないと思うんですよ

狭い賃貸物件に我慢して住み続けたら家族内での諍いも増えそうだし、こうなると一戸建てか広めの分譲マンション購入するしか無いのかもしれません

まとめ

賃貸と持ち家のどちらが良いのか?の私見を述べてみました

私は圧倒的に賃貸派ですが、それは私なりの理由があるからであって、全ての人が賃貸にした方が良いとは思いません

それぞれの個人、家族にはそれぞれの事情がある訳ですから、賃貸か持ち家かどちらにすべきか?という一般論は通用しない訳です

とはいうものの、高度成長期の日本と違って、今の日本は少子高齢化の没落国家です

多くの人にとって不動産購入のリスクが非常に高いのは間違いないでしょう

普通のサラリーマンが購入できるような不動産は大幅な値下がりリスクがある訳ですからね

結婚、離婚、転勤、転職など人生の様々なイベントで持ち家を手放すことになった場合、持ち家の値下がりリスクを取ることができるのか?は、不動産購入時によくよく考える必要があります

私は不動産購入は株式投資よりも遥かにハイリスクだと思っています

株式のように積み立て投資(時間でリスクを分散する投資)ができないからです

購入時に数千万円を払って、数十年の住宅ローンを払い続けるというのはものすごくリスクが高いことなんです

下手をすると人生が破滅するインパクトがあるのが不動産購入なのです

 

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地方都市の新築マンションは購入しないのが無難。売却時に大幅値下がりで大損するリスクが非常に高いです。

新築マンションは絶対に購入してはダメ!!。私はマンション購入売却で1000万以上の損失を出しました。

 

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