ディープラーニング、AIの書籍を最近読んだので当ブログで紹介したいと思います
Facebook副社長のヤン・ルカン氏著書の【ディープラーニング 学習する機械】という書籍です
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AIの歴史、ディープラーニングの原理、AI研究の現場の課題や今後のAI研究や実用化の展望について詳しく書かれています
本書をお勧めできる対象は、AIやディープラーニングの予備知識を保有している人で更にAIについての理解を深めたい人ですね
AIの世界で働いている専門家にも十分に読み応えのある内容と思います
ただ、AIやディープラーニングについての知識が全くない人や仕事が非常に忙しい人にはお勧めはできません
かなり難しい本なので読破するには十分な時間が必要です
AIの知識がゼロの人や多忙を極めるビジネスマンは読破できずに途中で挫折してしまうでしょう
高額な本(2500円)ですから読破できずに途中で挫折するのは非常にもったいないです
【ディープラーニング 学習する機械】AI研究の現在の課題や将来の展望が分かる一冊
本日の記事の要点は以下の通りです
1.ディープラーニングの原理
2.AI研究の現場の課題
3.AI研究、実用化の今後の展望
以下に一つ一つ掘り下げていきます
1.ディープラーニングの原理
本書ではディープラーニング(深層学習)の原理についてかなり詳しく記載されています
この本は専門書ではありませんがそれに近いレベルの内容かと私は感じました
私自身、この本を読んでもディープラーニングの原理はあまり理解できませんでした(笑)
数式やプログラミング言語のpythonのコードも随所に出てくるので根っからの文系の方は面食らうと思います
私は一応理系(化学)ですがpythonについての知識はゼロですのでpythonコードの部分は読み飛ばしました
また、ディープラーニングの世界の専門用語が沢山出てくるので(畳み込みニューラルネットワーク、誤差逆伝搬法、確率的勾配降下法・・・etc)ディープラーニングを全く知らない人にはしんどいですね
勿論、それらの専門用語について詳しく説明してありますが、その説明が難解なので読み進めるのに非常に苦労しました
とにかく、ディープラーニングの概念が非常に抽象的なのでこの世界を知らない人には分かりにくいのです
私の場合は、ディープラーニングの世界を垣間見たという感じでしょうか?
ぼんやりとしたディープラーニングの世界観を掴んだだけで、深く理解できなかったことが悔しいですね
2.AI研究の現場の課題
AIに対するネガティブなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
AIが運転手や事務員などの仕事を奪って将来は失業者が増えるのでは?と思っている方も少なくないでしょう
私もその一人です
近い将来、シンギュラリティ(AIが人間の知能を超えること)がやってくるだろうと主張する識者も少なからず居ますから自分の仕事がなくなってしまうのではないか?と不安を感じるのは仕方のない事です
ただ、この本では、現状のAIの課題が沢山あることに触れており、著者のヤン・ルカン自身、AIが人間の知能に追いつくには様々な技術的ブレイクスルーが必要だと、本書で主張しています
ゲームの世界では人間は完全にAIに負けていますよね
囲碁やチェスの世界チャンピオンがAIに負けたことは大きく報じられたことは記憶に新しいです
ゲームの世界のような単純系(ゲームのルールを覚えれば良いだけ)の世界では人間はAIに敵いませんが、人間の常識が必要な複雑系(運転、料理など)ではまだまだ、現行のAIは人間の足元にも及んでいないことがこの本を読むとよくわかります
現在のAIが人間の知能に優っている部分はごく一部に過ぎないのです
著者のルカン氏の”現在のAIの知能は人間どころかネコにさえ遠く及ばない”という主張が新鮮でしたね
3.AI研究、実用化の今後の展望
AIの世界では人間の脳の仕組みを模倣しています
ディープラーニングのモデルであるニューラルネットワークは生物の脳の神経細胞(ニューロン)の仕組みを模倣してます
それだけでも凄いことですが、現在のAIは人間の脳の機能にはまだまだ及ばないのです
人は生まれて幼少期に様々な常識を身につけ、成長すると推論や予想ができるようになります
本書を読んで初めて知ったのですが、人間が幼少期に様々な経験をして常識を身に着けることができる過程は、そのメカニズムがまだよく分かっていないらしいのです
機械がこの”常識”を身に付けるという過程を実現するためには、相当の技術的ブレークスルーが無いと厳しいだろう”と、著者のルカン氏は指摘しているのです
卵を落としたら割れるとか、崖から落ちたら人間は死ぬなどの”物理的常識”を短時間で学習させることは現在のディープラーニングの技術ではまだまだ難しいようなんですね
そのような物理的常識を短時間で身につけられないので、料理をするロボットや自動運転のシステムの実用化も相当に道は険しいようです
AIのことを知らない人たち(私もそうですが)は自動運転はもうすぐ実用化すると思っている人も少なく無いでしょう
しかし、自動運転が実用化しているのは現在ではごく限られた環境だけです
東京やニューヨークの中心部のように車や自転車やバイクや人間が次々に交錯するような環境での自動運転など現在では土台無理なのです
そういう厳しい環境での自動運転の実用化は様々な技術的ブレークスルーがないと相当の時間がかかるだろうと、著者のルカン氏も認めています
本書を読んで、私も著者が主張するように、シンギュラリティが近い将来くるなんてあり得ないだろう、いや、ひょっとしたら永遠に来ないかもしれないと感じました
まとめ
【ディープラーニング 学習する機械】の簡単な紹介と感想を述べてみました
繰り返しますが結構難しい本の上に高額(2500円)なので誰にでもお勧めできる本ではありません
この本をお勧めできる対象者は、
1 AIやディープラーニングに興味があり、ある程度のAIの予備知識がある人
2 この本を読むために十分な時間が取れる人
3 AIの専門家
ですね
内容が難しいのでまとまった時間が取れる人でないとこの本を読破するのは厳しいと思います
仕事で多忙なビジネスマンは購入しても自宅で埃を被るだけになるでしょう
ディープラーニングが全く分からない人は、できればこの本を読む前にディープラーニングの入門書を読むことをお勧めします
入門書としては以下の【機械学習入門】がお勧めです
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私はこの本を以前読んでいたので、多少のAIの予備知識があったので助かりました
この本は極めて平易な内容でディープラーニングを紹介しているので入門書には最適だと思います
難しい数式は出てきませんし、漫画やイラストが豊富でわかりやすいと思います
ただ、あくまで入門書なのでディープラーニングの真髄には迫れません
やはり、ディープラーニングの真髄に迫るにはある程度は難解な本を読破しないとダメだと感じます
そういう意味で、この【ディープラーニング 学習する機械】は良い本です
入門書ほど平易ではないけど専門書ほど難解ではない、良いところを突いているなと思います
私は【機械学習入門】を読んでいなかった【ディープラーニング 学習する機械】の読破は挫折していたと思います
この本の表紙では作家の成毛眞氏が、” 一気に読める面白さ ” と宣伝していますが普通の人が一気読みできるような本では断じてありません
読書というよりも勉強する感覚で読まないとほとんど内容が理解できないでしょう
成毛氏は元日本マイクロソフトの社長でITへの造詣が深いからこの本を一気読み出来たのでしょう
成毛氏のコメントはちょっと過剰表現です
私もこの成毛氏のコメントに騙されてこの本を購入した一人です(笑)
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