特許調査業務に応募して面接。対話力が必要な仕事でコミュ力に自信がない人はキツい。

転職

久々に企業に応募した理由

こんばんわ。一昨日ですが本当に久しぶりに企業の面接に行ってきました。合否の結果はまだ連絡がありませんが、なかなか微妙な企業でした(笑)。

私は現在、時給制の一般派遣社員として働いていますが、今の派遣先は今年の11月で三年になるので一般派遣では働けなくなりますので別の企業に行かなくてはなりません。

若くてそこそこ優秀だったら今の派遣先は正社員になれるのですが、私は優秀でもないし年齢がアラフィフなのでスーパーマンみたいに優秀な人ではないと私の年齢層では正社員にはなれません。

私のような場合は、派遣会社の正社員(正社員型派遣)になれば、新たな契約形態になり、三年目以降も同じ派遣先で派遣社員として働くことができます。

但し、正社員型派遣には落とし穴があって、派遣先の契約が何らかの形で終了した場合(派遣先の業績悪化による契約終了)、次の派遣先は選ぶことができません。派遣会社の指示した派遣先で嫌でも勤務しなければならないんですよ。自宅から遠かろうが仕事内容に不満があろうが契約期間中(3ヶ月か半年)は我慢して勤務するしかないんです。要は、正社員型派遣って基本的人権がないんですよ。憲法で保証されている職業選択の自由を奪われるわけですから。一般派遣の立場ならば自分が気に入った企業だけ応募することができますし、仮に内定しても嫌なら断ることもできます。この差は極めて大きいと思います。

正社員型派遣って一般派遣に比べて待遇が良いわけでもないし、派遣先を選ぶ自由もないし、我々からしたらメリットはゼロですね。

今の派遣先からは幸か不幸か極力長くいて欲しいと言われているので、今年の11月以降は正社員型派遣での勤務を要望されています。ただ、今の派遣先を契約終了させられてしまったら、もうおしまいです。

だから私としては極力早いうちに自分の行きたい企業を見つける必要があるわけですね。そういうわけで現在、転職活動中なんですよ。前置きが長くなってすみません。

特許庁登録調査機関での一次面接

今回応募した企業は大阪市内にある特許調査業務を請け負う企業(特許庁登録調査機関)です。どういう仕事をするかというと、企業や大学の研究者が出願した特許に特許性があるかどうかを判断して特許庁の審査官に説明する仕事になります。最終的な特許性の判断は特許庁の審査官が行いますが、その判断するために必要なデータを揃えて、その内容について説明するというものです。

詳しい説明はちょっと専門的になるので避けます。今回のこの企業での面接は面接というよりも、この特許調査業務の説明が主でしたね。あとは私の提出した履歴書と職務経歴書の内容に対しての質疑応答が少しあったくらいで面接は終了になりました。この一時面接に合格すれば、二次面接では、特許読解とその内容説明のテストがあり、そのテストに合格すればこの企業に仮採用されます。正式採用ではなくてあくまで仮採用です。そのカラクリは後で説明します。

特許調査業務の問題点

この企業の面接官の話を聞いてこの特許調査業務には色々と問題があることがわかりました。主な問題点は

資格取得するために2ヶ月間の研修受講義務がある

  面接合格者が2ヶ月間の座学や実技の研修を東京で受けなければなりません。有料で20万円以上かかります。今回応募したこの企業は研修費用や東京での滞在費(マンスリーマンション)は負担してくれるとのことでした。但し、東京ー大阪の新幹線代やマンスリーマンションから研修場所までの毎日の交通費などは自腹です。交通費研修後に資格試験があるのですが試験に合格しないと特許調査業務に就くことはできません。合格率はだいたい7割くらいで、3割の人は2ヶ月間の苦労が水泡に帰すことになります。この2ヶ月間は無収入ですからこれは痛いですね。

資格試験に不合格になっても再度トライすることは可能です。ただ、その時も研修受講の必要があり、その時の費用は自腹になります(1回目の研修受講時の半額の11万円程度の費用になります。半額になるのは免除される座学等があるからです。)

収入が不安定

 資格試験に合格したら契約社員(毎年更新)としてこの企業に採用されることになりますが、すぐに特許調査業務に就けるとは限りません。この企業のように特許調査業務を請け負う企業はいくつもあり、仕事を奪い合っているのが現状。仕事が取れるかどうかは前年度のこの企業の実績次第です。場合によっては自分の得意とする技術分野の特許調査業務が少ない年もあるみたいです。この仕事以外の別の収入がないと正直しんどいと思いました。実際、職員の大半は大手企業を定年退職したエンジニアなのであと数年で年金をもらえたり、すでに年金をもらっている高齢の職員も沢山のいるようですから、現実は定年後の年金に付け足す臨時収入的な位置付けのようですね。

39代、40代の若い人がこの仕事だけで全生活費をカバーするのは相当のリスクがあると思います。

初年度は低年収を覚悟する必要がある

 この特許調査業務の収入は特許調査件数で決まる歩合制です。月に何件の調査できるかが全てです。残業代も全く出ない裁量労働制です。個人差もあるようですが、初年度は2〜3件/月が平均的な件数らしいです。一件あたりの単価が7万円くらいなので初年度の月収は14万〜21万円くらいを覚悟するように言われました。2年度以降、慣れてくると4件〜6件くらいを狙える人もいるのでそうなると28万〜42万円/月くらいの月収になり、普通に生活できるレベルになります。

ただ、適性が必要な仕事なので全員がこのレベルを目指せるわけではありません。

特許庁の審査官と馴染めずに退職せざるを得なくなる人もいる

 この仕事の一番大事な部分は、特許調査した内容を的確に特許庁の審査官に伝えるところです。コミュニケーション能力が必要な仕事なんですね。こちらが審査官に一方的に説明するだけでなく、審査官からの質問にもわかりやすく説明する能力が求められます。要は瞬発力が必要な仕事です。こちらの都合でじっくり考えてから返答ということはできません。

中には癖のある審査官もいるみたいで、審査官とうまくコミュニケーションが取れないで審査官からさじを投げられて特許調査部員としての評価が下がり、辞めざるを得なくなる職員もいるとのこと。

私もコミュニケーション能力の無さには自信があるので(笑)、この仕事に挑戦するのは相当のリスクがあるなと感じました。

色々と書きましたが、まだ一次面接も通過したかどうかも分からない状態ですから、今の状態で色々と考えても仕方ない面はあります。

ただ、仮にこの企業に仮採用されても、資格試験に合格しなければ無職の期間が増えるだけだし、資格試験に合格しても適性がなくて辞めざるを得なくなる人もいるので、手放しで喜べるわけではないのは確かだと思います。

 

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