他人の気持ちはどうすることもできないので変えようとすることは時間と労力の無駄です

介護

こんちは。

私の父親は実家から離れた場所にある介護付老人ホームに入居したのですが、1ヶ月程度で退去することになりました。

理由は父親が介護付老人ホームの閉塞感に我慢ができなかったからです

介護付老人ホームというのは原則、外出ができません。施設によって多少の温度差はありますが原則は外出できない施設が殆どです。今はコロナ禍なので感染対策のために外出だけでなく訪問を制限している施設も多いです。

介護付老人ホームは認知症の方が多く入居しているので、認知症の人達の外出を自由にしたら外出したまま帰って来れなくなります。

また、足腰が弱っている老人が殆どですから外出先で転んで骨折や大怪我をする恐れもあります。

施設に預けている家族や施設スタッフにとっては入居者が自由に外出するのはリスクが高すぎるので制限せざるを得ないのです。

ただ、介護付老人ホームは寝たきりの人から自立度の高い人まで様々な事情の人が入居していますから、自立度の高い人にとっては外出できないのは大きなストレスになるのは当たり前ですね。

私の父親の場合、介護度は要支援2。

日常生活は殆ど自力で行えますが、見守りなしでの外出や服薬管理を一人で行うのは不安を感じるレベルです。

介護付老人ホームに入居している人の中では自立度が高い方なので、当然、外出不可なのは相当のストレスだったのでしょう。

また、父の入居した施設は、介護度の高い入居者(寝たきり、車椅子、重度の認知症)が多くてそういう人たちの中で生活するのにもうんざりしていたようです。

当たり前のことですが、介護施設に喜んで入居する人は殆どいません。

入居する人たちは大なり小なり、入居時には抵抗するし、早く出ていきたいと思うことが当たり前なのです、と施設を見学した時に施設のスタッフから言われました。

私も父が介護施設を早く出ていきたいと言い始めることをある程度予想はしていました。

父は入居する時に、実家から離れた施設は入りたくないと散々文句を言っていましたからね。ただ、実家の近くには施設を見つけられなかったと説得して渋々入居してもらった経緯があります。

ただ、介護施設の外出の自由のない窮屈さや重度の介護者ばかりの中の重苦しい雰囲気などは父の想定外だったのでしょう。

入居して10日ほどで父から電話があり、こんな施設はすぐに退去したいと愚痴を言ってました。

施設のスタッフもそんな父を宥めながら対応していたようですが、それから1週間程度経った頃には施設を紹介してくれたシニアホームアドバイザーから連絡があり、父は早めに自宅に返した方が良いと言われました。

父をこのままの状態で放置すると、ストレスで症状が悪化するかもしれないし、施設スタッフとの関係が悪化して施設運営に支障が出る為、父をこのまま施設に無理やり入居させることはやめた方が無難とのシニアホームアドバイザーの意見でした。

私自身も父親と電話で話した感触ではこの介護付老人ホームにこのまま入居させるのは難しいと感じていたのでシニアホームアドバイザーの意見には賛成でした。

サービス付高齢者住宅のような自由度が高い介護施設もあるのですが、私の父親の場合、自宅に帰りたいの一点張りで、自由度が高めの介護施設も受け付けない状況でしたね。

ただ、当然、自宅での一人での生活は様々なリスクが伴います。

原則、誰の助けもないので生活のことは全て自分で行わなければならないのです。

勿論、ケアマネージャーに頼めば様々なケアプラン(ホームヘルパーの介入やデイケアサービスでのリハビリ利用など)を立ててくれますが、それはあくまでも自立した生活が前提の補完サービスです。

父の場合は母親が他界していますし、私も仕事の都合上、父と同居することはできません。

基本的には自立して一人で生活していくしかないのですよ。

私が感じる、父が自宅で一人で生活していく際の懸念点は以下のことでした

・定期的な通院、及び、調剤薬局での薬の受け取り、自宅での服薬管理を忘れずに行うことができるのか?

・父の家は郊外の住宅地でバスの本数も少なく徒歩では駅まで30分以上要する。車が運転できない状態で本当に生活していくことができるのか?

・玄関のインターホンが聞き取れないほどの難聴なので、宅配便などを受け取ることが困難ではないか?

このような懸念点をケアマネージャーとも相談してみました

父はとにかく一人でなんとか自立して頑張って生活することを希望しているので、暫くは介護保険サービスを入れないで一人で生活をさせてみた方が良いとの、ケアマネージャーの意見でした。

生活に困ることが色々と出てきたら父親からケアマネージャーに相談することで話をつけたようです。

 

とにかく、他人の気持ちというのはどうすることもできないので、周囲の人が余計な心配して様々な事を行っても徒労に終わる可能性が高いのです。

父が自宅に戻った後、様々な問題が起こるのかもしれませんが、そうなったら、その時に別途対応するしかないだろうと腹を括りました。

というわけで、今日はこの辺で!

 

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