今回は日本の組織でうまくやっていくコツというかうまく回りと折り合いをつけるためにやってはいけないことについて書きたいと思います。
結論から先に書くと組織で生き抜いていきたいならば正論でも絶対に本音を言ってはいけません。
例外は勿論あって、組織の権力者や主催者ならば正論でなくとも本音を言って大丈夫というか本音を言う権利があります。
私も何度か組織で本音を発言して失敗しているので、そのあたりの経験談を語りたいと思います。
東日本大震災の時の経験
私は3社目の会社で働いているときに退職勧奨されて、それを断ったために畑違いの営業職に左遷されました。
東北地方の一部の営業担当になり、その直後に東日本大震災に巻き込まれました。
震災当日は東京本社で月一回の全国営業会議に出席していました。
会議中にあの大地震が首都圏を襲い社内はパニック状態に。地震が終息したと思ったらあの原発事故が起こりました。
福島だけでなく東北全体に放射線被害が大きく広がりました。
東北への交通網が寸断されたので私は3ヵ月くらい東京で自宅待機です。
ただ、私は東北の放射線被害が心配でしたので東北エリアのマネージャーに出来れば東北では働きたくないことを伝えました。
その発言が東北エリアの他の部員に広まり、その発言に快く思わなかった人がいて東北に戻ってからも露骨に嫌がらせを受けることになりました。
そんな発言をするような人間は営業職には向いていないから会社辞めたらと露骨に東北地区のマネージャーに言われたこともあります。
こんなの完全なパワハラじゃ無いですか?放射線被害が出た地域で働きたく無いなんて言うのはまともな感性を持っていたら当たり前の感情です。
これらの出来事が東京本社の管理職にも伝わったみたいで、私は東京本社に呼ばれて、東北エリアの連中に東北では働きたく無い発言のこと謝罪した方がいいと重役連中に言われました。
こいつら馬鹿じゃねえの?と思いましたよ。
謝って欲しいのはこっちだよと。
そんな発言するような人間は営業に向いてないから辞めろと言われてパワハラされているのはこっちなのに。
会社は臭いものには蓋をして穏便に済ませたいだけだったんですよね。
会社というのは本当にクソな組織なんだなぁとこの時痛感しました。
パワハラした管理職は処分せず、弱い立場の一般職を犠牲にするんですからね。
私も本当にこの件で頭にきたので、会社のコンプライアンス相談窓口に相談しましたが彼らも全然頼りないというかクソな組織だったんですよ。
事を荒立てずに穏便に済ますことだけを考えて、パワハラ管理職の処分を全くしようとしないんです。
本当に形だけのコンプライアンス相談室で実態は何の役にもたたないゴミみたいな組織でした。
まあ、このご時世、実際は役にたたなくても、対外的にコンプライアンス相談室が無いと格好がつかないんでしょうね。
この経験を通じてこの国の組織には言論の自由は無いんだなと骨身に凍みて学んだのです。
あれだけの放射線事故が起これば放射線被害を心配して東北地方で働きたくない人がいることはごく自然なことです。
東北に居続ける人はそれなりに事情があるのでしょうが、東北を離れようと思う人間にとやかく文句をいう権利はない。
福島でも私と似たような経験をしている人が多くいることをNHKの番組で見たことがあります。
放射線被害を心配して福島を出ていく人を福島に居続ける人は快く思わないらしいんですね。
ホントにクソですよ。いちいち他人の選択を干渉するな‼️
この国は陰湿な言論の自由のない村社会です。
福島原発事故を通じてこの国の後進国ぶりをさらけ出したのです。
このあとしばらくして私は東京本社に戻ることになりました。
東京で退職社員が出たことによるその補充のためです。東京で2年間、営業企画部という部署で営業部員の補佐業務に関わりました。
上司はパワハラばかりするクソ上司で厳しく叱責されてばかりだったし長時間労働が横行する辛いブラックな環境でしたが何とか頑張れました。
こんなクソ会社でしたが一応上場企業で人並み以上の給料は貰えてましたから何とか頑張れたのだと思います。
2年間東京本社で勤務していましたが私に対する評価は芳しいものではありませんでした。
仕事も遅くコミュニケーション能力も無かったので当然ですね。
この頃悪いことに会社の業績が傾き始め、希望退職者を募るリストラが始まりました。
人事考課の低い私は当然、面談で退職勧奨を受けました。
この時はさすがにごねないで素直に退職の意思を伝えました。
無理矢理残った時の処遇を考えると怖くて退職勧奨を断ることは出来ませんでしたね。
割り増しの退職金と民間の再就職支援のオプションを付けてもらって12年間勤めた会社を退職することになりました。
年齢も40歳を越えていたので再就職がすんなり決まるとは当然思っていませんでしたが、辞めることしか選択肢がなかったのです。
分譲マンションで役員をやった経験
4年間ほど分譲マンションに住んでいたことがあります。
分譲マンションに住んでいた人ならわかると思いますが、どこのマンションも管理組合があり、マンションの住民は持ち回りで役員をやらなければなりません。
私が役員をやった時は理事長含めて7名の役員がいました。
毎月役員の定例会があり、マンション管理会社を交えてマンションの問題点(管理費滞納、騒音、苦情など)を共有して話し合いをしながらマンションを運営していきます。
ある役員定例会で理事長が、私に向かって、Aさんから私へのクレームが理事長当てに来たので、Aさんとは穏便に話し合ってもらいたいと言ってきたのです。
Aさんは私の上階の隣人で夜中に騒音を出す私にとって問題住人でした。
ある日の夜、あまりにも騒音がひどかったので、かなりきつい口調で私が文句を言ったので、Aさんも切れて玄関先で口論になりました。
Aさんがこの時のことを根に持っていたらしく私ではなく、理事長に私のことで文句を言ったようなんです。
理事長は本来は、マンションの問題を解決するリーダーなのでAさんに夜に騒音を出さないように言わなければならない立場なのに、私に穏便に解決してくれと問題解決を投げてくるとは開いた口が塞がらない。
要は、このクソな理事長は面倒なことには巻き込まれたく無いから、隣人ともめないで大人しくしとけって言っているんですよ。
これも本音(隣人への騒音苦情)を言って、マンションでの居心地が悪くなり損をするいい例ですね。
まあ、多くの人は隣人に変な人が居たら黙って引っ越すとか、我慢するのが美徳だと思っているのでしょう。
私はこの後、転勤になり、のちにこのマンションを売却しました。
この経験から、私は2度と分譲マンションには住みたくありません。
管理組合って形だけのなんの問題解決のない組織だと身にしみて分かったからです。
どうしても分譲マンションに住みたかったらどんな嫌なことがあっても口を噤んで大人しくしておいたほうがいいですよ(笑)。
苦情なんか管理組合やマンションの管理会社に申し出てもどうせ解決なんかされませんし、苦情を隣人に言っても私のように管理組合から逆に注意されることがありますからね。
分譲マンションなんてクソですよ(笑)。
今思い出しても腹が立ってきますね(怒)。
オンラインサロン内のトラブル
最近、ツイッターを見ていると、オンラインサロン内での揉め事やトラブルが多いですね。
オンラインサロン内の問題点を指摘して退会させられた会員も少なからずいるようです。
これも組織の問題点(事実)を取り上げられたオンラインサロンオーナーが不愉快になり問題点を指摘した会員を退会させたということですね。
オンラインサロンって何なのって思いますね。
同じような思想とか目的を持って活動する会社以外の組織のはず。
会社とは異なり会員は安くない会費を毎月払っているわけです。
完全な誹謗中傷なら会員は退会させられたも仕方ないです。
しかし、ツイッター見る限り、全てがそうとは言い切れない。
どの組織にも矛盾や問題点はあるのだから、それらを指摘したからと言って退会させられたら会員はたまったものじゃない。
オンラインサロンのオーナーの顔色を伺ってサロンの問題点を指摘できないようなサロンなんて何の存在価値も無いと思う。
こういうオンラインサロンはブラック企業以下の組織だと思います。
高い会費払わせて言論の自由もないような組織は、我々顧客の立場から言わせてもらえば不要です。
最後に
会社でも自治会でも趣味のサークルでも、この国の組織には原則、言論の自由はありません
言論の自由があるのはその組織の権力者やキーパーソンだけと心得ましょう
本音を言ってしまって組織の権力者やキーパーソンの逆鱗に触れたら貴方の居場所は無くなってしまいます
真実や事実を指摘して村八分にされたり、場合によっては殺されたりするのは日本に限らず世界中で昔からあったようです。
権力者は耳障りの良い当たり障りのないことを話題にするのは大好きですが、不都合な真実をあぶり出されるのは本当に嫌なんでしょうね。
その辺りのことは橘玲さんのベストセラーの”言ってはいけない残酷すぎる真実”に書いてあります。
堀江貴文さんも寿司屋修行は無意味と発言し大炎上したことは記憶に新しいです。
これも長年修行してきた寿司職人にとっては”不都合な真実”でしょうね。
堀江さんの著書、”君はどこにでも行ける”にその辺りの顛末が書いてあって面白かったです。
この著書の最後ではテルマエロマエで有名な漫画家 ヤマザキマリさんとの対談が載っていますがこれも面白いです。
ヤマザキさんは海外暮らしが長くて、日本の閉鎖性というか多様性を認めない社会に違和感を感じていることを堀江さんと話されています。
ヤマザキマリさんの著書 ”仕事にしばられない生き方”も興味深い本です。
ヤマザキさんの自伝的な内容です。
ヤマザキさんがイタリアから日本に帰ってきたとき、イタリア料理のTV番組を持っていたそう。
日本のレストランで1000円以上で提供される”アーリオオーリオ”はイタリアでは貧乏パスタである”真実”を番組で伝えたらイタリアンレストランから番組にクレームが来たエピソードなど興味深い内容でいっぱいです。