『僕らはそれに抵抗できない。「依存症ビジネス」のつくられかた』書評の紹介
興味深い書評記事があったのでシェアしたいと思い、投稿したいと思います。
書評家の西野智紀さんの書評記事です。
”僕らはそれに抵抗できない 依存症ビジネスのつくられかた”(アダム・オルター著)という世界で話題になっている書籍に対して西野さんが書評する記事になります。
西野さんは”依存症ビジネス”の誘惑に勝つことは不可能で、それは意志が弱いからでは無いと主張しています。
ここでいう”依存症ビジネス”とはSNS(フェイスブック、ツイッター、インスタグラム)やソーシャルゲームのことを指しています。
この本の抜粋として以下のような内容があります。
●アップル創業者のスティーブ・ジョブスを始め、IT業界の大物は私生活では驚くほどにテクノロジーを避けていた事実がある。彼らはデジタルテクノロジーに麻薬的な依存性があることを知っていた。
●デジタルテクノロジーの依存性をわかりやすく噛み砕いて説明している。
●この本の著者は行動経済学、心理学の専門家。
●著者自身がゲーム依存症患者を取材して感じたことを著述している。
→そのゲーム依存症患者は元々はスポーツ万能、成績優秀だったが、青年期にオンラインゲームにはまり、勉強が手につかないほど1日中ゲームに熱中してしまうことになった。
→両親の勧めでゲーム依存症患者療養施設で治療プログラムを完遂したが、家に戻るとゲーム依存症が再発。
→このゲーム依存症患者の例からわかることは、依存症の発祥は人間の意志の問題ではなく、環境の問題であることがわかる。
●人間の行動研究の専門家も大規模臨床調査で、半分弱の被験者が何らかの行動依存性を持っていると結論している。その行動は脳が欲するもので、本来好きなこととは限らない。
西野さんはこれらの本の内容から、今の世の中は自分の意思では打ち勝てない様々な誘惑だらけであることを心に留めておくべきだと説明している。
デジタルテクノロジー依存症の記事に対する考察
●アップル創業者のスティーブ・ジョブスを始め、IT業界の大物は私生活では驚くほどにテクノロジーを避けていた事実がある。彼らはデジタルテクノロジーに麻薬的な依存性があることを知っていた。
→世界中の人たちはGAFAの提供するデジタルテクノロジーの依存症になっているのかもしれません。GAFA当事者がデジタルテクノロジーを避けているとしたら、GAFAは世界中の人を巻き込んだ壮大な搾取をしていることになりますね。
●ゲーム依存症患者の例からわかることは、依存症の発症は人間の意志の問題ではなく環境の問題であること。
→依存する対象から強制的に身体を隔離することが必要だと思います。引きこもってゲームすることが大好きな人は図書館などで電子デバイスから離れた環境に身を置くとか、スマホ依存の人はスマホを1日で扱う時間を一時間までと決めるとか。
デジタルテクノロジー依存症の記事に対する感想
今の世の中は、PC、スマホ、タブレット端末から離れて生活するのが難しいようにデザインされていますね。
仕事も遊びも日常の消費行動も、すべてスマホやPCがないと成立しなくなってきている。
日本は現金決済の店がまだ多くて遅れていますけど、スマホ決済もおそらくこれからどんどん普及していくでしょう。
大げさに考えると、世界の人類をデジタルテクノロジー依存症にして、スマホやPCでSNSをたくさん利用させるのがGAFAの狙いではないかと思えてくる。世界中の人がデジタルテクノロジー依存症になればGAFAは当分の間は安泰ですね。
デジタルテクノロジーを使わない生活は現代人として不可能ですが、デジタルに使われてしまって、依存症になり健康を害してしまったら本末転倒だと思う。
デジタルテクノロジーは人間を幸せにするツールとして使うべきであり、デジタル依存症になって自分や家族を不幸にするような使い方をすべきではない。と思います。
デジタルテクノロジーに対抗するために、あえてPCやスマホを使わない日や時間帯を強制的に設けるべきです。
土日はデジタルテクノロジーから離れて、運動したり料理したり家事をすることに時間を割くことも良いし。
仕事が終わって家に帰ってきたらスマホとPCは見ないようにするとか・・・。
まあ、これは一例ですけど、個々人の事情に合わせてデジタルテクノロジーを断つ時間を設けたほうがいいと思うんですよね。
便利だからとスマホ、PCを寝るとき以外はずっと使うような生活をしていたら人によっては病的なデジタル依存症になりかねないですからね。
スマホやPCが出すブルーライトは人間の脳を興奮させて寝つきを悪くすると言われていますし、まずは寝る前二時間くらいはPCやスマホを使わないようにしようと決めるのもいいかもしれません。
まとめ
”僕らはそれに抵抗できない 依存症ビジネスのつくられかた”(アダム・オルター著)の書評の内容についての紹介と私の感想を述べてみました。
私が西野さんの書評で一番気になったのは、スティーブ・ジョブズが私生活ではデジタルから距離を置いていたというところですね。
iphoneというデジタル技術を世界中に普及させた第一人者が、デジタルから距離を置く生活をするというのは非常に大きな矛盾です。スティーブ・ジョブズはデジタル技術の麻薬的な依存性の危険を警戒していたのでしょう。
世界的に話題になっている本ですから、興味ある人は購入してみてもいいかもしれません。デジタルテクノロジーとの適度な距離の取り方やデジタル依存症にならないための対策も書かれている本なので、私は購入して読んでみたいと思っています。
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