労働について考える

仕事

労働は美徳であると、日本では小学校から大学に至るまで教育機関で徹底的に叩き込まれる

私自身、そうやって洗脳されて学生時代を過ごしたし、社会に入ってからも長い間、会社から”厳しい労働は美徳である、必ず報われる”と洗脳されてきた

その洗脳が解けてきたのは40代半ばを過ぎてからだ

とはいえ、30代半ばからは様々な本を読むようになって、”懸命に働くことは美徳である”という考えはちょっとおかしいんじゃないか?と疑問に思う局面も増えてきた

しかし、毎日、会社で忙しく働いていると、そのような哲学的な考えに耽る時間も全く無かったので、労働について真剣に考えることもなかった

30代までは”懸命に働いていればいつか報われて豊かになれる”と結構本気で信じていたように思う

その考えが覆されたのは、40歳でリストラされて業績が悪い子会社に出向になった時だ

散々長時間労働で懸命に働いてきたのに、突然、”お前の居場所はこの会社には全くない”と言われた時は目の前が真っ暗になった

今思うと、この時に素直に会社を辞めていれば良かったのだが、私は断固として退職を固辞したので、その報復として半年後に全く将来性のない業績の悪い子会社に出向させられた

その子会社では3年間、営業職に就いたが、大学卒業以来、技術畑一筋だった人間に営業職がまともに務まるはずもない

案の定、その3年間で全く成果を出す事ができず、頻繁に上司からは厳しく叱責される私は完全に落ちこぼれの社員だった

一流企業で落ちこぼれるならばまだしも、将来性ゼロの業績の悪い3流企業で落ちこぼれたのだから私の自尊心は大いに傷つけられた

その頃に、phaさん(元日本一のニート)や雨宮処凛さん(社会活動家)の存在を知って彼らの本を読むようになり、社会の底辺層や社会に馴染めない人たちの存在を知って大いに勇気づけられたことをよく覚えている

 

彼らの本を読むようになって、”労働を頑張ればいつか報われるなんて大嘘で、所詮、この世で生きていくことが究極のクソゲー、運ゲーじゃないの?”と朧げながら認識し始めたのです

その後、親会社の業績が悪化して、希望退職を募り始めた。私のような出向社員も当然その対象だった。

落ちこぼれ社員の私は、面談時に会社から遠回しに”君の居場所はここにはない。外に君の居場所を見つけるべきではないか?”と言われて(あからさまな退職勧奨だ💢)、この時は潔く希望退職することにした

建前上はあくまでも”希望退職”だったから会社の退職勧奨を固辞することはできたのだけど、3年前の二の舞はもううんざりだった

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退職勧奨を固辞しても3年前と同じく報復人事を受けてもっと酷い子会社や関連会社に放り出されるだけなのは目に見えていた

そんな醜い仕打ちに私が耐えられるとはとても思えなかった

それならば、希望退職に応じて会社都合で退職した方が退職金の上乗せや失業保険が直ぐに給付されるメリットがあるので、希望退職に応じた方が得だと判断したのだ

ただ、今振り返るとこの時の判断が正しかったか否かは結構微妙だなと思う

この後の顛末については詳しく書き出すと長くなってしまうので割愛するが、希望退職後はずっと非正規で働いてきた

転職活動は結構頑張ったつもりだったけど43歳の無職の私に対する企業の採用担当者の態度は想像以上に冷たかった

正社員で雇ってくれそうな会社など全くと言っていいほどなかったのだ

だからこの10年はずっと非正規(派遣社員)として働いている

10年前に会社からの退職勧奨に応じずに固辞していれば、ほぼ100%報復人事を受けて、将来性ゼロの関連会社か子会社に出向になっていただろう

しかし、世間体としては、正社員としての立場を保ててはいただろう

10年も派遣社員を継続するくらいならば、正社員の立場を利用しながら転職活動する方が良かったのかもしれないな、と今でも時々思うこともある

ただ、これは私の希望的観測であって、10年前に退職勧奨を受けた際に素直に退職していなければ、想像を絶する報復人事を受けて自己都合で会社を退職せざるを得なくなっていたかもしれない

結局、希望退職を促されるような会社員は、素直に退職しようが、退職を固辞して会社に無理やり居座ろうが、先行きは暗いのですよ😭

私は今までのこのような自分の労働環境を呪って、労働はクソだと思うようになった

懸命に働いても経営者の都合でゴミのように捨てられるだけの我々労働者は経営者の奴隷に過ぎないのだと思うようになった

まあ、これは底辺派遣社員の私の只のポジショントークなんだろうとは思う😆

現在、恵まれた労働環境で働いているエリートサラリーマンの多くは労働は素晴らしい、勤勉は美徳だと思っている人も少なくないでしょう

ただ、私の目から見ると年収1500万円をこえる大企業のエリートサラリーマンも奴隷にしか見えないのですよ

何故なら、大企業のエリートサラリーマンといえども所詮は雇われの労働者だからです

経営者や株主に時間とカネを搾取されている労働者であることには変わりはない

多くのエリートサラリーマンはハードワーカーです、というかハードワーカーにさせられていると言っていいのかもしれない

朝早くから夜遅くまで毎日忙しく働き、週末も忙しい時期は休日出勤しなければいけないこともあるでしょう

週末は休めたとしても平日のハードワークの疲れで家でぼーっとしている人も少なくないでしょう

こんな生活は全く豊かではないどころか非常に貧しい生活だと思うのです

人間は働くために生きているわけではなく、人生を楽しむために生きているのですから

GWや夏休みや年末年始も多くの企業では一週間前後の休みしか取れません

こんな短い休みではゆっくり旅行してバカンスを楽しむのも難しい

欧米のサラリーマンは夏休みなどは二週間以上取得、場合によっては1ヶ月以上取得する人も決して少なくない

これくらいの休みが取れればまあ日頃の労働の疲れをリフレッシュさせることもできるでしょうけど日本の多くの企業で二週間以上の休暇を取得するのは極めて難しいです

強引に長期休暇を取ったら同僚にも迷惑がかかるし、休暇から帰ってきた後に自分の居場所がなくなっている可能性も十分にあります

本当に日本の労働者は底辺派遣社員から大企業のエリートサラリーマンまで貧しい労働者だなと思いますね

だから、私のように”賃金労働なんてクソだ!”と思ってしまう人も少なくないのではないでしょうか?💦

とはいえ、多くの人はサラリーマンを辞めて独立起業して稼ぐことなんかはできないわけです

そういうことができる人はごく一部の天才か強運の持ち主だけです

多くの人はそれが分かっているからこそ、嫌々サラリーマンをやっているわけでしょう

私も勿論その一人です

私もこのブログを運営して5年経ちますけど全く稼げていないどころかサーバー代やドメイン代を払ったら赤字ですからね

開業資金が必要ないブログやYoutubeですら稼ぐのは相当大変なので起業の大変さというのは私もよく分かるというか、多くのサラリーマンには起業して稼ぐなんて無理ゲーなわけです

 

賃金労働のクソさ加減を今までダラダラと書き連ねてきたけど、賃金労働にも良いところは当然あります

・毎月、給与が口座に振り込まれること

→仕事を辞めてしまうと収入はゼロになって貯蓄が減っていくだけになりますからそのストレスは結構なものだと思います。また、ブログやYoutubeでそれなりに稼いでいる人も収入は安定しないでしょう。毎月、少ないとはいえ一定額のカネが口座に振り込まれるのは賃金労働の数少ない利点です。

・社会と繋がりを持てること

→私のように家族も友達も恋人もいない孤独な人間は仕事を辞めると社会(人間)との繋がりがゼロになります。多くの人にとって社会とのつながりがゼロになることは耐え難いことだと思います。

ずっと一人で家にいるとおかしくなる人も多いんじゃないでしょうか?

私は孤独に比較的強い方ですが、コロナで在宅勤務になった時は気楽ではあったもののかなり孤独を感じることが多かったですね。友人や家族がいる人は仕事辞めても孤独に苛まされることはないかもしれませんが、無職期間が長くなると家族から捨てられたり、友人も離れていってしまうことが多々ありますから油断はできませんよ😭。

・時間を長時間潰せること(退屈しないこと)

→特に趣味がない人は仕事を辞めてしまうと暇過ぎて耐えられなくなるかもしれない。人間にとって労働が忙しすぎるのも地獄だけど、逆に暇すぎるのも地獄なのですよ。暇を埋めるために海外旅行やショッピングばかりしていたら幾らお金があってもすぐに底をついてしまいますからね😂。お金のかからない時間潰しの手段を持っていない人にとっては仕事をするのは退屈しない時間潰しにもなるわけで悪くないと思うわけです。

 

賃金労働は原則としてクソだと思いますけど、数少ない長所もあるので私はなんとか辞めるのを踏みとどまって底辺賃金労働を今のところは継続しています

しかし、人生の折り返し地点をとっくに過ぎている54歳の私にとっては賃金労働でダラダラと時間を潰すのもリスクになってきました

人間の健康寿命は決して長くはないからです

いつ大病してもおかしくない歳になったので、健康なうちにやれることはやっておきたい

賃金労働で忙しく働いている間に大病に罹ってやりたいことができずに死んでしまう人生が本当に最悪だと思うんですよね😨

そうならないように、私も真剣に仕事のリタイアを常に考えています

とりあえずは来年の3月までは派遣就業の契約があるので、あと半年弱は働きますがその後はどうするか今の所は未定です

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