これから進学、就職のシーズンに入りますね
希望校に進学できた人、進学できなかった人、希望企業に就職できた人、出来なかった人色々な方がいると思います
希望校や希望企業に進学や就職をできなかった人は負け組なのか?と問われたら断じてそんなことはないと言いたい
希望校や希望企業に見事に進むことができる人は今頃テンションが上がりまくってウハウハでしょう
これからの人生は薔薇色であると勘違いしている人もいるかもしれない
私が言いたいのは、成功が不幸の始まりであることが人生には往々にしてある、ということです
逆に失敗が成功のきっかけになることも幾らでもあるでしょう
私自身や私の知り合いの経験から成功、失敗について深掘りしていきたいと思います
受験の成功、失敗について
まぐれで一流校に合格した人は悲劇の始まり
私は中学受験、高校受験、大学受験、大学院受験を全て経験しました
大学院受験を除いて、全て受験には失敗しました
要は希望有名校には進学できなかったのです
受験に失敗した時の悔しさは今でも覚えています
特に大学受験失敗は心底がっかりして暫くは鬱のような状態になっていました
ただ、今思い返すと、これらの受験は失敗して良かったと思います
何故なら、運よく希望校に進学できても授業についていくことができずに落ちこぼれになっていただろうと確信しているからです
私は中学受験、高校受験とも地元の有名私立高校を受験しましたし、大学受験も有名国立大学や有名私立大学を受験しました
中学、高校受験はともかく、大学の学歴は就職、結婚など人生に一生ついてまわるので有名大学進学にとにかくこだわっていたんですよね
中学、高校も有名私立を目指したのはその方が教育環境が良くなって有名大学進学が有利になると思っていたからです
ただ、事前の模擬試験の結果を見る限り合格はおぼつかないことは分かっていました
希望有名校の判定はD〜E判定だったのです
ただ、入学試験というのは一発試験ですから水モノです
入試問題に自分の得意分野が多く出題されることもありますし、逆に苦手分野ばかり出題されることもある
だから、模擬試験ではA判定の秀才でも不合格になることもあれば、E判定の凡才でも合格することは稀ですがあります
E判定の凡才がまぐれで有名校に進学するなんて悲劇でしかない
喜べるのは合格発表の時くらいで進学後に地獄が始まるはずです
有名校は秀才揃いです
当然、多くの秀才達に合わせて授業のカリキュラムが組まれています
まぐれで合格した凡才は間違いなく落ちこぼれて退学に追い込まれるでしょう
当たり前ですが学校というのは進学時はあくまでスタート時点なのです
一般論として、学校は卒業できなかったらなんの意味もありません
特に大学は中退してしまうと最終学歴が高卒になってしまいます
有名大学にまぐれで進学できても卒業できなければ最終学歴は高卒になります
時間とカネと労力を注ぎ込んで大学に進学したのに卒業できなくて高卒になるのは悲劇以外の何ものでもない
ただ、例外もあります
学校在学中に別のやりたい事を見つけて中退するというのは良いと思います
東大在学中に起業して東大中退したホリエモンをはじめとして実業家にはこういった人が少なくないですね
学校在学中に勉強以外の好きなことを見つけて(パテシエになりたい、パン職人になりたいなど)、中退するのは十分ありでしょう
ただ、授業についていけずにやむなく中退というのは頂けませんというか悲劇でしかないです
私は有名中学受験、有名高校受験に失敗して地元の公立中学、公立高校に進学しました
周りの多くは凡才ですから授業について行けなくなることは避けることはできて無事卒業できました
また、有名大学受験にも失敗して、都内の中堅私立大学に進学しました
中堅私大ですから同級生の多くは凡才で授業も試験も難しくはなかったのでそれほど苦労せずに卒業できました
まぐれで有名大学に進学していたら間違いなく落ちこぼれて卒業できずに最終学歴は高卒になっていたでしょう
そう考えるとゾッとします
私の知っている学校中退者
有名私立高校の受験に失敗して私は地元の公立高校に進学しました
同じクラスに入学後数ヶ月で不登校になった男子生徒がいました
その人は暫くして退学した事を担任の先生からの連絡で知りました
噂では、彼は授業についていくことが出来ずに精神を病んでしまったらしいのです
自分の実力以上の学校に進学してしまうとこのような悲劇が起こります
大学院進学は明らかに失敗の始まりだった
私は大学は都内の中堅私立大学の理学部応用化学科に進学しました
私が大学に進学したのは30年ほど前ですが、この頃すでに理系は大学院進学率が非常に高かったのです
理系人材を採用する多くの企業が大学院修了者を希望していたからです
私が在学した理学部応用化学科も50%以上が大学院進学を希望していました
ただ、希望者全員が大学院に進学できるわけではなく、一応試験はあります
大学受験ほどシビアではないけど、大学の専門科目(有機化学、無機化学、物理化学)と語学(英語)の四科目の試験がありました
私はなんとか合格できましたが、希望者の一部(2割から3割位)は不合格となり大学院に進学できなかったのです
不合格になった彼らは失意の中、就職活動を始めました
この時の就職市場はバブル崩壊後の影響をそれほど深刻に影響を受けていなかったので、多くの大企業は理系人材の採用に積極的だったんです
彼らの殆どは特に苦労せずに有名大企業に内定しました
一方、大学院に進学した多くの同級生は2年後の就職活動時、大変な就職難に直面しました
多くの大企業がバブル崩壊の影響から本格的に新卒採用を絞り始めたからです
旧帝国大学や有名私立大学はまだそれほど大きな影響は受けていなかったと思いますが、私が在学したような中堅大学の学生がモロに就職難に直面してしまったのです
結局私は有名企業からは内定をもらえず業績の悪くて将来性の無さそうな中小企業からしか内定をもらえませんでした
この話も成功が失敗の始まり、または、失敗が成功の始まりの典型だと思うんですよね
大学院受験に失敗した人たちが有名一流企業に内定し、大学院受験に成功した人たちは弱小企業にしか進めなかったのですから
就職、転職の成功、失敗について
就職、転職についても、進学と全く同じことが言えます
自分の実力相応で、かつ、事業が安定している企業を選ぶことが非常に大事です
有名企業である必要は全くありませんが、事業の安定性や将来性には徹底的にこだわる必要があります
自分の実力相応の企業でも倒産しかかっているような企業ではまともな職業経験はさせてもらえないのでまともなキャリア形成などおぼつきませんよ
一方、極端に自分の実力以上の有名企業に入社してしまうと多くの苦労が待っているでしょう
有名企業には当然、一流大学を卒業した秀才が沢山います
当然、仕事の専門性は高く高度になり、たびたび行われる企業研修の難易度も高いのです
平均以下の人材は同期の仕事パフォーマンスについて行けずに仕事で成果を残せず、企業研修でも落ちこぼれて人事考課は大きく下がるでしょう
そんな事を繰り返しているとリストラのターゲットにされてしまうのは火を見るより明らかです
今、45歳以上の人材を早期希望退職に促す大企業が続出しています
仕事のパフォーマンスの高い社員を早期希望退職に促すことはありませんからね
やはり、実力相応の職場で着実に成果を残してキャリアを積んでいくのが極めて大事です
私の転職失敗談はこちら
まとめ
成功が失敗の始まりになることもあり、その逆もあることを書いてみました
進学や就職に失敗して肩を落としている人もこれから成功の始まりの中にいるのかもしれないし、進学や就職に成功した人も今後はどうなるか分からないのです
一時的な成功や失敗に一喜一憂せずに自分の能力を客観的に把握し謙虚に生きることができれば人生を大きく踏み外すことも無くなるのではないでしょうか?
若い時は経験が浅く視野も狭くなりがちなので、どうしても自分の能力を過大評価する傾向にあります
自分に自信を持つことは大事なことですが、それも度が過ぎると人生がメチャクチャになる可能性があります
成功しても自信過剰になることには気をつけたいモノです
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